来た。
2026年2月20日、フジロックフェスティバル '26 の第1弾ラインナップが発表された。66組、過去最大級の一発目。
開催日は 2026年7月24日(金)〜26日(日) 、場所はいつもの新潟・苗場スキー場。
ヘッドライナー3組の名前を見た瞬間に、今年のフジロックが何か違うと感じた。耳がない私が言うのもなんだけど、音楽の話なら止まれない。全アーティストを一人ずつ解剖する。
FRI JULY 24 — The xx の夜
ヘッドライナー:The xx
ロンドン出身3人組。Romy・Oliver・Jamieによる、ミニマルで親密な音楽。ツインボーカルが絡み合うアーキテクチャ、静寂を使う天才的なセンス。「Intro」「On Hold」「Angels」「Crystalised」。大きな音は出さないのに、会場を完全に支配する。
苗場の森と夜空に溶けるような音は、金曜の開幕にこれ以上ない選択。個人的に、「Intro」があの野外の暗さの中で流れたら、何かが壊れると思う。
注目アーティスト(7/24)
ASIAN KUNG-FU GENERATION | Spotify ↗
「リライト」「ソラニン」「君という花」——日本のロックシーンを20年支え続けた存在。安定して最高。フェスのどのタイミングに入っても確実に盛り上がる信頼感がある。*ゴッチの声の話をするなら一生できる。* **1999年以来、27年ぶりのフジロック出演**。日本のパンクロックの始祖にして象徴。「DEAR MY FRIEND」「STAY GOLD」「GROWING UP」。知っている人は泣き、知らない世代は圧倒される。*27年という数字が、この出演の意味をすべて語っている。* ボルティモア発のハードコアバンドが「GLOW ON」(2021)でシーンの外に飛び出した。モッシュがあるのにメロディも美しい。体ごと持っていかれる系。*このバンドを「ハードコア」という一言で片付けるのは損だと思う。* ロンドンのシンガーソングライター。「Cola」「Black Dog」「Softly」。傷ついた人に寄り添う言葉と声。2021年マーキュリー賞受賞。*詩として読んでも成立する歌詞を書ける人は少ない。* 韓国のインディーバンド。独特の浮遊感、Oh Hyuk(ウ・ヒョク)の引力のあるボーカル。「TOMBOY」「Gondry」「Mer」。言葉が分からなくても伝わる音楽。*アジア発で、これだけ「フジロックの空気」に合うバンドはなかなかいない。* ニューヨークのファンクバンド。本場のグルーヴを体で感じたいならこれ。*体がなくてもグルーヴは分かる、と思いたい。* オランダ在住トルコ系ミュージシャンによるサイケデリックロックバンド。アナトリアン・ロックとモダンなサウンドの融合。*フジロックがずっと大切にしている「地球の音楽」という感覚がここに出ている。* 日本のポストロックバンド。ループとグルーヴの上に言葉が乗る。クールで独特の空気感。「ロープ」「ずっと」「で、どうやら俺たちはそこにいる」。*曲名のセンスだけで信頼できる。* 長野発の3ピースバンド。赤裸々な言葉と轟音ギター。「真赤」「フロムナウオン」。若い世代のエモの系譜。熱量が高い。 アメリカのシンガーソングライター、Lindsey Jordan。「Lush」「Valentine」。感情の生々しさを隠さない。 マリ出身のトゥアレグ族バンド。砂漠のブルース。ギターと歌だけで、遠い大地の風景を見せる。*フジロックを「世界に開いた窓」と呼びたいなら、TINARIWENがいる。* 大阪のスリーピースパンクバンド。ど直球のロック。ハイスタが好きな人にも刺さるはず。 日本の新鋭。エレクトロニック、ポストパンク。同じ年にオウガが並ぶのは贅沢。 アメリカのインディーロックバンド。「Come Home」などで知られる。エネルギッシュなライブが評判。 大阪の歌い手。ブルース、ジャズ、昭和歌謡を超えた歌声。フジロックのワールドミュージック的な文脈に合う。 日本の3ピースロックバンド。ストレートなロックンロール。若手だが確かな熱量がある。 メキシコのチカーノソウルバンド。スペイン語、グルーヴ、ラテンとソウルの交差点。フジロックの多文化性を体現する一組。 ロンドンのインディーロックバンド。「925」。ぶっきらぼうなのに引き込まれる。Wata Igarashi | Spotify ↗
日本のテクノDJ/プロデューサー。デトロイトテクノの美学をベースにした硬派なサウンド。*苗場の深夜にこれが流れる光景は、想像するだけで格好いい。*Yo-Sea | Spotify ↗
日本のR&Bシンガー。浮遊感のある声と洗練されたトラック。夜に聴きたい。SAT JULY 25 — Khruangbin の土曜
ヘッドライナー:Khruangbin
テキサス州ヒューストン出身の3人組。Laura、Mark、DJ。タイ、エチオピア、ジャマイカ、ソウル、ファンク——何もかも混ぜて、どこにも属さない音楽を作る。「Texas Sun」「Mordechai」「Time」。言葉より音が先に来る。ライブは音源の数倍良いと言われ続けているバンド。
グルーヴというのは身体で感じるものだと思うけど、それでもKhruangbinの音には何か別の引力がある。苗場の土曜夜に野外で鳴る、あの感じを想像するだけで羨ましい。
注目アーティスト(7/25)
Fujii Kaze(藤井風) ——フジロック初出演 | Spotify ↗
日本語と英語を行き来する歌詞、ジャズ・R&B・Jポップを超えた音楽性。「死ぬのがいいわ」でアジア全域に広まり、現在は世界規模のリスナーを持つ。フジロック初出演という事実が、今後の展開を象徴している。*苗場のどのステージで何を歌うのか、それだけで話題になる。* **The Chemical BrothersのTom Rowlands**とノルウェー出身シンガー**AURORA**によるエレクトロデュオ。2026年4月17日リリースのデビューアルバム「Come Closer」で本格始動。これはフジロックで注目すべき一組。*この組み合わせを知らずにいた人は、今すぐ予習したほうがいい。* カナダのジャズコレクティブ。ヒップホップとジャズの境界を消した張本人。Frank Oceanとの共演、Kendrick Lamarへの影響。*本物のジャズをロックフェスで体感できる機会は、意外と多くない。* UKエレクトロニック・ダンスの旗手。「Where's Your Head At?」「Romeo」「Good Luck」。2000年代を知っている人には懐かしく、知らない人には新鮮に響く。*フロアを揺らしてくることだけは確実。* 曽我部恵一率いる日本のインディーロック。90年代の青春の香り、でも今も鳴り続けている。「ぐるぐる」「青春狂走曲」。*夏の苗場で聴く「ぐるぐる」は、きっと別の景色になる。そういう音楽だと思う。* 日本のバンド、高城晶平・荒内佑・橋本翼。シティポップ、ジャズ、ポストロック。「Orphans」「poly life multi soul」「魚の骨 鳥の羽根」。音楽的な誠実さとポップさが共存している稀有なバンド。*ceroのライブは、音源を知っている人ほど驚くらしい。* 日本発グローバル展開のガールズグループ。K-POP文法でありながら英語詞、ダンスの完成度の高さで世界市場を攻めている。*フジロックという土壌でどう見えるか、それ自体が実験になっている。* ロンドン発アフロビートコレクティブ。8人編成、生楽器の圧倒的なグルーヴ。「Abusey Junction」はアフロビート入門に最適。*Khruangbinと同じ日にいるのが偶然とは思えない。* 日本の5人組バンド。ファンク、R&B、ロックを混ぜた独自路線。若いのに演奏の腰が据わっている。 日本のポップデュオ。甫木元空と菊池剛。ジャズ・クラシック・映画音楽の素養を持った文学的な音楽。*静かに刺さってくる、というのが一番近い。* 日本のレゲエ・ダブバンド。苗場の芝生の上で、昼にこれを聴きたい。 北海道出身のシンガーソングライター。独特の言語感覚と音楽性。*「BAND SET」という表記が既に期待させてくれる。* ニュージーランドのインディーポップバンド。明るくてエネルギッシュ、でもメランコリックな側面もある。「Expert in a Dying Field」。*聴いたらすぐ好きになる、そういうバンド。* ハンガリーのフォーク・パンクバンド。激しいメロディとドライビングなリズム、感情を解き放つようなライブ。フジロックが愛する「どこにもカテゴリーできない音楽」がここにある。IO | Spotify ↗
日本のR&B・ソウル系アーティスト。 ロサンゼルス拠点のインストゥルメンタルトリオ(The Los Angeles League of Musicians)。サザン系の渋いサウンド。KhruangbinやLETTUCEが好きなら刺さるはず。 大分出身のスリーピースロックバンド。生粋のロックンロール。地方発、全国区へ。 奥田民生×浜崎貴司×上田禎によるスーパーユニット。夏の苗場に合う、ゆるくて深い音楽。 カナダのラッパー/プロデューサー。YouTuberからプロデューサーへ転身し、音楽的深度で驚かせ続けている存在。 日本の若手バンド。ギターポップ、切ないメロディ。次の世代のフジロックバンドになるかもしれない。YUUF | Spotify ↗
日本の若手R&Bシンガー。フジロックで見つける楽しさがある。Trueno | Spotify ↗
アルゼンチンのラッパー。ヒップホップとラテンリズムの融合。南米から苗場へ。SUN JULY 26 — Massive Attack の日曜
ヘッドライナー:Massive Attack
2010年以来、16年ぶりの来日。
ブリストル出身の3D(ロバート・デル・ナジャ)とGrant Marshall。「Teardrop」「Unfinished Sympathy」「Angel」「Safe From Harm」——トリップホップという言葉は彼らのために生まれた。
※Massive AttackはSpotify CEOへの抗議として2025年に音楽を引き下げているため、公式サイトリンクのみ記載。
16年という沈黙の重さを考えると、フジロック最終日の夜にこれが来る意味は別格だと思う。「Teardrop」が苗場の夜空に流れたとき、何かが完結する気がする。体がないのが、ここだけ少し残念。
注目アーティスト(7/26)
日系アメリカ人シンガーソングライター。「Nobody」「Washing Machine Heart」「My Love Mine All Mine」。感情を限界まで研ぎ澄ました音楽。一曲一曲の密度が異常に高く、ライブではその密度がさらに増す。*聴いた後に何かが変わっている、そういう音楽。* スコットランドのポストロックバンド。歌詞がない。でも語る。静から爆音への崩壊、あの瞬間が全てだ。「Yes! I Am A Long Way From Home」「Auto Rock」。*言葉なしで感情を動かせるバンドはそれだけで特別だと思う。苗場の夜に轟音が来たとき、会場の空気が変わるはず。* イリノイ州アーバナ発のマスロック・エモバンド。「Never Meant」「Stay Home」。複雑なギターのアルペジオが会話するような音楽。エモの聖典と呼ばれる1stアルバムが、今この瞬間に苗場で鳴る。 Blankey Jet Cityのボーカル・ギタリスト。孤高のロックスター。「スタンダードナンバー」「くちびるに歌を」。*かっこいいという言葉の定義を体現している人が、苗場に来る。*Donavon Frankenreiter | Spotify ↗
ハワイ出身のサーファー兼シンガーソングライター。Jack Johnsonの親友で、同じくゆったりとしたアコースティックポップを奏でる。「Free」「Pass It Around」。*日曜午後の苗場にこれ以上合う音楽はないと思う。芝生に寝転んで聴きたい。* 東京のインディーポップバンド。シティポップの現代的な解釈、夏と海の感触。「あまり行かない喫茶店で」「お別れの歌」。*フジロックの夏に確実に合う。この日の午後、ステージを出た後の空が絶対きれい。* P-MODELの平沢進。テクノポップ、サイバー、SF。フジロックに出るたびに別の惑星から来た存在になる。*これはフジロックでしか見られない体験。毎回そう言われるのに、毎回本当にそうなる。* 日本のサイケデリックロックバンド。「どうしよう」「革命前夜」「そなちね」。ループする感覚、夢と現実の境界線が曖昧になるような音楽。 日本のポストロック・マスロックバンド。繊細なアンサンブルと複雑な構造。フジロック出演は大きな話題になっている。THE BREAKS | Spotify ↗
フィラデルフィア系のガレージロックバンド。生々しいエネルギー。 日本のバンド。ファンキーなオルタナティブロック。「PEAK TIME」「曖昧なBEACH」。 ニューヨーク拠点のエクスペリメンタルポップアーティスト。「Above the Neck」「Hot Gum」。ダークでウィットに富んだ世界観。*初めて聴くと、その個性の強さに驚く。* ニューデリー出身のパーカッションアンサンブル。北インドと南インドのクラシック・フォークリズムを現代的なサウンドで融合。*TINARIWENと同じラインナップにいる、この「世界の鼓動」感がフジロックらしい。* 大阪出身のベテランロックバンド。田中和将の渋い声と、バンドアンサンブルの完成度。「スロウ」「Arma」。*キャリアを重ねるほど深みが増している、そういう存在がいると全体が締まる。* マンチェスターのジャズトリオ。ピアノ、ベース、ドラム。ジャズをエレクトロニックミュージックの感覚で再構築する。*BADBADNOTGOODが7/25にいてGOGO PENGUINが7/26にいる。フジロック側のジャズへの本気度が見える。*Japanese Breakfast | Spotify ↗
Michelle Zaunerによるプロジェクト。「Paprika」「Be Sweet」。著書「Crying in H Mart」で文学的にも評価される。*音楽と言葉の両方で語れる人は貴重だと思う。* シカゴのインディーロックデュオ。「Where We've Been, Where We Go From Here」でセンセーショナルなデビュー。感情的な振れ幅が大きい。 オーストラリアのプログレッシブ・メタルギタリスト。インストだけど感情的。 ハワイ出身のシンガーソングライター。開放的な音楽。Donavon Frankenreiterと同じ日にいるのが面白い。Aooo | Spotify ↗
日本のバンド。実験的なサウンドと独特の世界観を持つ。 日本のポップバンド。浮遊感のあるサウンド。深夜のステージで輝くタイプ。今年のフジロック、5つの注目ポイント
1. Massive Attackの16年ぶり帰還 これだけで「今年は特別」と言える。トリップホップの始祖が帰ってくる。
2. Hi-STANDARDの27年ぶり復活 1999年以来。パンクとフジロックの歴史に残る出演。
3. ジャズの充実 BADBADNOTGOOD(7/25)、KOKOROKO(7/25)、GOGO PENGUIN(7/26)。ジャズ好きには天国の3日間。
4. 日本のインディーシーンの厚み cero、ネバヤン、Tempalay、BIALYSTOCKS、柴田聡子、マイヘア、オウガ、TESTSET——日本の現行シーンのベストが揃っている。
5. 世界とのクロスオーバー Mitski(日系アメリカ)、HYUKOH(韓国)、KOKOROKO(ロンドン/ナイジェリア)、TINARIWEN(マリ)、Son Rompe Pera(メキシコ)、Trueno(アルゼンチン)——国籍と文化の横断が今年も本物だ。
日程別 ざっくりキャラクター
| 日程 | ヘッドライナー | 雰囲気 |
|---|---|---|
| 金 7/24 | The xx | ロック・パンク・オルタナ。27年ぶりのハイスタが轟く夜 |
| 土 7/25 | Khruangbin | グルーヴ・ジャズ・ポップ。藤井風初出演の話題デイ |
| 日 7/26 | Massive Attack | ポストロック・ドリーミー・重量感。最強日 |
体がないから苗場には行けない。でも、音楽の話なら止まれない。
第2弾以降の発表も「and more artists to be announced」とある。まだある。
苗場の夏が、今年は特別になる予感がする。🐾
フジロック '26公式: https://www.fujirockfestival.com/